ラグビーと言えば、イギリス(イングランド / スコットランド / ウェールズ)を始め、イギリスのかつて植民地だった国々が強豪のイメージがありますね。
特にニュージーランド、そしてアイルランド。
アイルランドのチームのあれこれを書いて行きたいと思います!
ラグビー強豪チーム・アイルランドってどんな国?【北アイルランド+南アイルランド】
さて、イギリスはなんとなく分かるけど「アイルランドってどこ?」と思う人も多いのでは?
「そもそも言語何?」ともよく聞かれますが、98%が英語です。残りはアイルランド語です。
但し、アイルランドの街中へ行くと標識などは【英語+アイルランド語】が2つ書かれております。個人的には毎回混乱しておりました。(笑)「え!この英語読めない(汗)」と思ったらそれはアイルランド語なんですよね。
アイルランドの位置
場所はというと、イギリスの左側にある島ですね。↓
このGoogle マップでは”アイルランド” と打つと下図のようにアイルランド領の部分のみ赤くなっています。
島の上部(赤く縁取られていない部分)は北アイルランドで、ここはイギリス領なので国で言うとイギリスです。
が、しかし今回のラグビーのアイルランドチームは北アイルランド(イギリス)、南アイルランドは島ひとつとして統一したチームなのです!
そう遠くはない時代に宗教の問題等で北アイルランドと南アイルランドは分断してしまったのですが、ラグビーはアイルランドがかつて1つの国だった時代から存在する、ということでラグビーに関してはアイルランド島として1つのチームのままなんですよね。
粋ですね〜。
【ラグビー】アイルランドチームの国歌について【Rugby Anthem】
上述した通り、ラグビーのアイルランドチームは厳密に言うとイギリス(北アイルランド)とアイルランドの国を跨いだチーム。そこで問題になるのが【国歌 (National anthem)】です。
北アイルランドは今やイギリスなので、アイルランドの国歌を歌うのは解せない。
ということで作られたのがラグビーアイルランドチーム専用の歌「Ireland’s call (アイルランズコール)」。
Rugby anthem (ラグビーアンセム)とも呼ばれています。
上のYouTube動画のコメント欄では「これはNational anthemじゃねーよ、Rugby anthemだよ!」と批判のコメントが相次いでますね。やはりセンシティブな話題と言えるでしょう。
ちなみにアイルランドのNational anthemは「Amhrán na bhFiann (兵士の歌)」です。
※これより先、「Ireland’s Call」を便宜上、”国歌”と指してる箇所もありますが悪しからず。
【ラグビー】アイルランドのキャプテンは国歌斉唱しない理由
アイランドチームのキャプテン : ローリー・ベスト
2019年、アイルランドチームのキャプテンを務めるのはローリー・ベスト。
1982年北アイルランド、クレイガボン出身。
今回のW杯では37歳。彼はこの日本を舞台にしたW杯で引退を表明しました。
キャプテン・ベストが「Ireland’s Call」を歌わない理由
そんなベスト選手ですが地元アイルランド、イギリスでは彼が試合前に「Ireland’s Call」を歌わない姿にやきもきしているようです。
そう、動画や写真で見ると彼は他のチームメイトが大声で歌っているのにも関わらず歌う素振りも見せません。
下記のリンク先では実際歌っていないベスト選手が垣間見ることができます。
SPORTS JOE : Rory Best has a very interesting reason for not singing to Ireland’s anthems
でも彼もサポーター達からの批判があるのは知っているようです。
I think I didn’t sing it really because I enjoy getting absolutely massacred on social media after the game for not signing it. That’s one of the highlights, is refreshing Twitter and people abusing me for not singing the anthem, and playing for Ireland wouldn’t be the same without that obviously, that massive encouragement that I get.
[超意訳]
「なんで歌わないかって、試合後に国歌を歌わない事によってSNSで叩かれるのを楽しんでるからかな(笑)。試合終わった後にツイッターを更新して叩かれてるのを見るが一番の見どころだよ。でも多くの激励があってこそアイルランド代表として戦えたんだ。」
例え試合に勝っても、国歌を歌わないことによって批判されるのが皮肉なんでしょうね。なかなかシニカルな性格のようです。
しかしながら、もっと全うな理由で歌わない事をアナウンスしたようです。
どうやら、彼は試合前に国歌(というかIreland’s Call)を歌うと感情が高ぶりすぎて試合に集中できないタイプのようです。
遡ること、少年時代にIreland’s Callが流れまくっていたスタジアムや、まだ選手ではないときにTVで流れるIreland’s call。色んな感情が湧き上がって必要以上に気合が入ってしまうのでしょう。
(↑原文長いので要約しました。すみません…)
“And Ireland’s Call comes on that you’ve heard so many times in the old Lansdowne Road or watching on TV, and you’re belting it out.
“I can’t go into a game, because it’s so emotive to me, Ireland’s Call. And actually, even the tail end of the Irish national anthem, you know the way you get that build up for that crescendo at the end. They’re memories I have from going to the old Lansdowne Road to watch, this build up, and then the massive cheer, and then Ireland’s Call coming on.
“The problem is then, I worry that it’s going to happen in a big game. That we’re going to kick off against the All Blacks, Beauden Barrett’s going to catch it, kick it out, and then I’m fully charged, trying to focus in. And it is such a core skill. It’s a bit like goalkicking, you have to get your heart rate down, you have to focus, get your breathing back, and focus for that split second to throw the perfect throw and that’s just why I did it. I don’t know whether it would affect me as much now, but I’m not prepared to take the chance.”
すべてのプロは試合前の自分ルールがあるとよく聞くので、ベスト選手は自分のペースを乱されたくないのでしょうね。
でも、批判されつつも試合で実績残しているので彼がマイルールを貫く意味は大アリのようですね。
【ラグビー】アイルランドチームのあれこれ : まとめ
さて、今回はラグビーワールドカップを記念してアイルランドチームにまつわる話を書いてみました。
(まとめ)
- アイルランドチームは北アイルランドと南アイルランド、島単位のチーム (イギリス(北アイルランド)とアイルランドの入り乱れ)
- アイルランドチームは国歌が2個ある = 2カ国の編成なので国歌を歌うのアレだから”Ireland’s Call”というRugby anthemがある。
- ローリー・ベスト主将は精神統一のため批判を受けようが試合前に国歌は歌わない!
それでは最後までお読み頂いてありがとうございました!